つどう
EVENT
新しい出会いがあるイベント
飛ぶ教室
第3回 朴裕河『帝国の慰安婦』
※第3回「飛ぶ教室」がYouTubeにアップされました!詳細はページ下部をご覧ください。
2019年3月で明治学院大学を退官された作家の高橋源一郎さん
「飛ぶ教室」開設のことば
この三月、わたしは、十四年勤めた大学を定年退官しました。大学には、素晴らしいところも、そんなに素晴らしくないところも、それから、 とても残念なところもありました。あらゆる場所がそうであるように。
では、大学の「素晴らしいところ」とは何でしょうか。他の誰かとともに、自由に、 自分自身とそれから自分以外の何かのために、何かを学ぶことができることです。「他の誰か」が欠けても、「自由に」が欠けても、「自分自身とそれから自分以外の何かのために」が欠けても、ほんとうには学んだことにならないのではないか。わたしは、大学にいる間、そんなことをずっと考えていたのでした。そして、 大学が、その「素晴らしいところ」 を少しずつ失っていくように見えることを、悲しく思ってもいたのでした。では、わたしにできることは何だろう。
やがて、わたしは、いつか大学を去る日が来たら、そのときには、大学ではないどこかに、大学の「素晴らしいところ」を持った場所を作りたいと思うようになりました。そして、その場所を、仮に「飛ぶ教室」と呼んでいたのでした。
ドイツの作家、エーリッヒ・ケストナーは、彼の理想の学校を「飛ぶ教室」と命名しています。それは「漂流する、漂う」 教室であり、また同時に、ほんとうに「空を飛んで、どこかに行ってしまう」教室でもありました。おそらく、それは、教師と学生を乗せて、この世界の果てを目指す教室の意味だったのでしょう。ケストナーがこの理想の学校について書いたのは、ナチスが政権を握り、自分の作品が図書館から撤去された頃のことだったのです。
「飛ぶ教室」は、まず、東京神田から、わたしの(旧)ゼミ生諸君を交えてスタートします。一月か二月に一度、 この時代を理解するために必要だとわたしが考えている一冊の本を 選び、参加する全員で読み解きます。そこには、著者本人にも来ていただく予定です。
では、ボン・ヴォヤージュ! 良き旅を!
2019年4月10日
高橋源一郎
第3回(レッスン3)
いま日本と韓国の間には、深く大きな断絶が広がっています。
わたしたちは、今回、その朴裕河さんをお招きし、彼女と共に『
参加される方は、『帝国の慰安婦』、そして、朴さんが書かれた『
第三回「飛ぶ教室」(前編)がYouTubeにアップされました!
先日開設された「高橋源一郎的YouTube」チャンネルにて、「飛ぶ教室」第3回 朴裕河『帝国の慰安婦』(前編)がアップされました。ぜひご覧ください。
【開催日時】
2020年1月19日(日)11時~15時
10:15 受付開始
10:30 開場
11:00 高橋源一郎さんによる講義
12:30 休憩 ※ご飲食は喫茶コーナー、または店外でお願いいたします。
13:30 朴裕河さんによる講義&ディスカッション
15:00 終了予定
【主催】神保町ブックセンター
【協力】岩波書店
このイベントは終了しました
高橋源一郎×朴裕河
2019.01.19 SUN
11:00 - 15:00