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EVENT
新しい出会いがあるイベント
さよなら未来
「のどごし勝負」から遠く離れて 『さよなら未来』(岩波書店)刊行記念
2012年、雑誌『WIRED』日本版編集長に就任し、2017年に退任した若林恵氏。
時代を見通す切り口を提供しつづけた唯一無二の雑誌として、その退任と休刊は多くの読者に惜しまれました。
奇しくもそれから程なくして、若林氏が2010年から2017年の間に書いたテキストの多くを網羅した集成となる初の単著『さよなら未来』が岩波書店から刊行されました。
決して「未来」を諦めるのではなく、疑わしい「未来」について問いを投げかけ続けること。
それが若林氏のテキストの真骨頂だと感じます。「のどごし勝負」というフレーズは、当時の『WIRED』スタッフが「バズ」を生み出す記事の特徴を的確に表現したもの。
本書にも収録されている若林氏のエッセイ「ニーズに死を」の一節です。
2016年を象徴する「今年の言葉(Word of the year)」として、Oxfordが「ポスト真実(post truth)」を選んでから1年以上経った今なお、真実か否かよりも市場原理が優先された、反射的にクリックしたくなる「ニーズ」に沿ったタイトルをつけられた「のどごし勝負」の情報があふれ、日々私たちに差し出されています。
本イベントは、2018年4月に開店したばかりの、約9000点の岩波書店の本が並ぶ複合店「神保町ブックセンター」にとって初となる刊行記念トークイベントでもあります。
同店に並ぶような本と、インターネットによって日々差し出される記事とは、直感的には異質なものです。
しかしもちろん完全に別なものと言い切れるほどロマンティックでもないはずです。
これからの本と本屋、記事とメディアの関係を中心に、同店アドバイザーの内沼晋太郎が聞き手となり、若林氏に語っていただきます。
このイベントは終了しました
若林恵×内沼晋太郎
2018.05.11 FRI
19:30 - 21:00